0517 対酒強度
父親は酒が飲めない。 母親は飲む。
要は二つに一つであった。
そして外した。
酒に弱い。
チューハイ1缶で真っ赤になる。
心臓が一拍打つごとに顔の皮膚が脈打つ。
適量は5%の缶酎ハイひとつ。
6%はダメらしい。フラフラする。
それから、長らく酒にコミュ力を借りられると思っていたが、そんなことはなかった。
普段にも増して言葉が出ない。
大きい声も出ると思ったら出ない。
思考は奔放になるどころか収縮するようだ。
それでも気持ち悪くはないので飲む。
バイト終わり、バスを待ちながら飲む。
仕事の後の一杯は格別、とか心中で唱えながら飲む。
忘れたいこともないのにその日を忘れるような気分で飲む。
こうなりたいほど普段苦しい生活を送っているだろうか。
こうなりたいほど昔から人間は苦しかったのだろうか。
と、バイト帰りのクラクラした頭で打っている。