0525 名盤詳説 eYe's
大石昌良の名は今年に入って大きく浸透したように思う。
では、彼がO×Tというユニットを組んでいて、
その片割れはTom-H@ckといい、
そちらはかつて「けいおん!」のサウンドを手掛けた人物であり、
最近はMYTH & ROID(ミスアンドロイド)というプロジェクトを動かしているという話はどうだろう。
アニソンプロジェクトではあるが、どれを聴いてもアニソンの次元を超えている。ライターもそう書き立てる。
「eYe's」は今年の4月末ごろ発売のMYTH & ROIDの1stアルバム。
買ったのは5日前ほどだが、アルバム発売の知らせを受験期に聞いてから買うぞ買うぞと念じ続け、その間に発売しており、気付けば1ヶ月経っていたという具合である。
忙しかったのだから仕方ない。
14トラック入りな上に聞けていない曲もあるので、今回は7曲選んで紹介することにする。
「リゼロ」2期OP。字面でビビる。単語知らない。2番目に聞いた曲だが、後述の#4が好みだっただけに、一聴して残念だったことは否めない。しかし今考えればこちらのような元気なナンバーの方が得意分野なのだろうなと思う。
#4 STYX HELIX
「リゼロ」1期ED。僕にとっての入り口。普通のラノベアニメかと思ったら1話の最後で主人公が死んでこの曲が流れた時の衝撃を今でも覚えている。人が死ぬ展開すら優しく包む曲調でスタッフロールが流れ、サビのテロップで「STYX HELIX/MYTH & ROID」という無機質な文字列である。気にならない訳がなかった。
#7 ANGER / ANGER
「ブブキ・ブランカ」ED。
アルバムを買ってから1番聞いている。
テンポが歩調に合うので、これを聴きながらのしのしと歩くのが好きだ。そしていざアニメのEDムービーを見てみれば、何と登場人物が曲に合わせてのしのしと歩いているではないか。解釈の正解を自分で見出せていたような気になって嬉しかった。
#8 theater D
「リゼロ」2期特殊ED。#3のシングルカップリングになっており、この曲目当てでシングルを買うことも検討した。入っててよかった。
ギターソロがえぐい。ペダルに何を割り当てて踏んでいるのかわからない。
#9 JINGO JUNGLE-HBB Remix-
「幼女戦記」OP。のアレンジ版。
実はこちらの原曲のシングルを発売時に衝動買いしてしまっている。シングルを買うのはそれが初めて。攻撃的なイントロを聴いたときに「これはなかなか聴けないやつだ」と思ってしまった。
アルバム収録がアレンジ版でよかった。運がいい。
#10 Crazy Scary Holy Fantazy
劇場版「オーバーロード」主題歌。
ギターが左右でズンガズンガくる。
劇場版主題歌の割にダークすぎるので同作の終わり方を心配している。
#13 -to the future days
アルバムのラストらしくスッキリしている。
散々掻き回された聞き手をきちんと浄化して帰っていく律儀さのようなものを感じる。
「一貫したテーマがあんのが好きなら全部レビューしろや」と思う方がいれば、その方は立派な読者である。しかし、ことアニソンのCDに関しては「作品に合ったいい曲を沢山書いて機を見てアルバムにまとめてほしい」が僕の願いだ。アニソンの役割はあくまで本編を盛り上げることだと思っている。
しかしこのアルバム、わざわざ最初と最後のトラックに英語朗読のトラックを付けて、また歌詞カードにあらすじを載せてまで物語作品としての価値を付けようと試みている。
読んではいないが曲だけで十分満足しているため、これで良いのだと思う。